雲海のように、足元にふわっと広がる白い霧。
幻想的で非日常感のあるこのミスト演出を見て、
「どうやって作っているのだろう?」
「自分たちの企画でも実現できるのだろうか?」
と感じた方も多いのではないでしょうか。
雲海ミスト演出は、特別な世界観をつくれる一方で、
仕組みやコツを理解していないと、思った印象にならないこともあります。
この記事では、
雲海ミスト演出がどのような仕組みで成り立っているのか、
そして演出として成立させるために大切なポイントを、わかりやすく解説します。
なお、雲海ミスト演出の事例や演出イメージについては、
▶︎ 雲海のようなミスト演出とは?幻想的な空間をつくる演出アイデアと事例
で紹介していますので、あわせてご覧ください。
雲海ミスト演出は、ミストを使って空間の低い位置に白い層をつくり出す演出です。
ここで使われる「ミスト」とは、超音波の力で 水を非常に細かい粒子状にしたもの。
通常の散水ミスト(10~30㎛)では粒子が大きく、水浸しになってしまいますが、
超音波ミストは、空気中に浮遊するほど微細なミスト(3~5㎛)のため、やわらかく、雲のような見た目になります。
この微細な超音波ミストが集まり、重なり合うことで、
白く広がる雲のような質感
ふんわりとした奥行き
現実感の薄れた空間表現
が生まれ、雲海のような印象を与えます。
上昇して空間全体に広がる煙やスモークに対して、
雲海ミスト演出では、低い位置に滞留しやすい超音波ミストの特性を活かしています。
雲海ミスト演出は、煙やスモークマシンの演出と混同されることがありますが、
仕組みも、見え方も、演出の考え方も大きく異なります。
スモークマシンは、
専用のスモークリキッドを加熱し、
煙状の粒子を空気中に拡散させる演出機材です。
そのため、
といった特徴があります。
一方、超音波ミストを使った雲海ミスト演出は、
という性質を持っています。
このため、雲海ミスト演出は、空間を満たす「煙の演出」ではなく、
「演出空間の中を人が歩く・滞在する」
「足元に景色をつくりたい」
といった条件の案件で、特に効果を発揮します。
雲海ミスト演出の大きな特徴は、
霧が空間全体に拡散せず、足元付近にとどまって見えることです。
適度な重さがあるため、空気中に拡散しきらず、低い位置にゆっくりと滞留します。
そのため、煙やスモークのように軽く空気中を漂い続けるのではなく、
ゆっくりと下方向へ広がりやすい性質があります。
このミストが床面や地面付近にたまり、
重なり合うことで、視界の低い位置に白い層が生まれます。
その結果、足元に雲が広がっているような、
雲海を思わせる重量感のある見え方になります。
足元だけが白く覆われる非日常感
空間に生まれる立体的な奥行き
が生まれ、「雲海のような演出」として成立します。
※足元に霧をとどめる考え方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶雲海ミスト演出とは? ドライアイス・スプレーノズル・超音波ミストの違いを解説
雲海ミスト演出の仕上がりは、
単にミストを出すだけで決まるものではありません。
特に重要なのが、次の3つのポイントです。
ミストは多ければ良い、というものではありません。
出しすぎると視界を遮る「霧」になり、
雲海特有のやわらかさが失われてしまいます。
粒子が細かく、適量であることが、
雲のような質感をつくるための重要な要素です。
ミストをどこから出すかによって、演出の印象は大きく変わります。
足元や低い位置から発生させることで、
霧が空間の下層にたまり、雲海らしい見え方になります。
ミスト発生装置をそのまま置くのではなく、
ダクトを通して離れた場所から霧を送り込んだり、
植栽や造作物の隙間に吹出口を隠したりすることで、
まるで地面から自然に湧き出ているような演出が可能になります。
ミストは光を受けることで、表情を大きく変えます。
照明や映像と組み合わせることで、
明暗のコントラスト
時間帯による雰囲気の変化
幻想性の強調
など、単体では出せない演出効果が生まれます。
雲海ミスト演出は、
ミスト単体ではなく、空間全体で考える演出だと言えます。
雲海ミスト演出は、屋内・屋外どちらでも使われますが、
考え方や注意点は大きく異なります。
空調や換気の影響を受けやすい
床材や湿気への配慮が必要
環境をコントロールしやすく、安定した演出がしやすい
計画段階で条件を整理することで、
比較的狙った表現を再現しやすいのが屋内の特徴です。
風や気温の影響を受けやすい
時間帯や天候によって印象が変わる
自然や景観と組み合わせた演出ができる
屋外では「完全に同じ状態を再現する」よりも、
環境と一体になった表現として捉えることが重要になります。
雲海ミスト演出は、
機材さえあれば簡単にできるものではありません。
どんな空間で
どんな印象をつくりたいのか
どこを見せ場にするのか
こうした演出設計を整理したうえで、
ミストの量や発生方法を調整していくことが大切です。
環境条件や目的に合わせて霧を制御するノウハウが、
演出の安定性や完成度に大きく影響します。
超音波振動を使って水を微細な霧にし、
空間の低い位置に霧の層をつくることで、雲海のような演出を行います。
雲海ミスト演出で使われるミストは、
スモークリキッドなどの専用液体ではなく、
水を非常に細かい霧状にしたものです。
そのため、演出素材としての性質が比較的シンプルで、
使用環境や演出条件を考慮しながら設計しやすい点が特長です。
実際の演出では、特に設置場所が屋内の場合、床材や演出時間などに応じて
ミストの量や広がり方を調整しながら使用されます。
雲海ミスト演出は、足元に霧を広げることで、
空間の体験性や没入感を高めたいシーンに向いています。
特に、自然の風の動きや照明演出と組み合わせることで、
表情が変化し、印象に残る空間演出につながります。
雲海ミスト演出は、仕組みを理解し、空間に合わせて設計することで、
非日常感や没入感を効果的に演出できます。
「自分たちの企画で実現できるか知りたい」
「条件に合った演出方法を相談したい」など、お気軽にお問い合わせください。
ミスト演出のや活用例をご紹介しながら、企画に合った演出のお手伝いをさせていただきます。