「NAKED夜さんぽ™ 石川・那谷寺」は、クリエイティブカンパニーNAKED, INC.様がプロデュースする、期間限定の夜間散策型アートイベント。プロジェクションマッピングやライトアップなど、多彩な企画を通じて歴史ある寺院の魅力を味わうことができます。
那谷寺では2024年に続く2回目の開催となり、前回の評判を受けて演出アイデアが大きく拡張されました。その中で、参道に“秘境へ足を踏み入れるような没入感”を生み出す演出要素として、ミストを活用した空間演出が再び採用となりました。
ミスト演出は全体演出の中心ではなく、プロジェクションマッピングやライティングの“空気感を補完する一要素”として設計されていますが、来場者が会場へ入る最初の導入部に配置されたことで「ここから始まる体験」の期待感を高める役割を担いました。
本イベントの世界観は“歩くほどに異世界へ近づくような夜の寺院体験”。ミスト演出はその導入シーンとして位置づけられ、山門からメインである岩遊仙境へ向かう参道に配置されました。
今回のミスト演出は、“主役の演出を支える空気設計”として機能した点が成功の鍵でした。ここでは、導入事例として整理できるポイントを記載します。
ミストを強く主張せず、NAKED様が描く世界観の“空気密度を高める存在”として設計。特に入口〜参道の導入導線に配置することで、来場者が一歩進むごとに期待値が高まる心理デザインに貢献しました。
参道は苔むした景観が特徴のため、設置方法や散布角度に配慮しつつ、十分に霧が漂う濃度を確保。加えて水道直結で長時間運用できる設計としたことで、イベント期間中の安定感につながりました。
電源容量の制約により、ミストジェネレーター2台を急遽別の場所へ移設しました。新設場所である楓月橋は水道から100m以上離れており、さらに20〜30m高い位置にあったため水道圧での給水が困難でした。そこでタンク式給水に切り替えて対応。橋上での撮影行動が促され、“偶発的なフォトスポット”が発生し、SNS発信を後押ししました。
ミスト単体ではなく、光と音、歴史的建築物が重なることで強い没入感を生む設計。特に青・赤の照明との相乗効果は、紅葉前でも来場者の満足度を高めました。
基本情報イベント名: NAKED夜さんぽ™ 石川・那谷寺2025 実施期間:2025年10月3日~10月26日の金土日 場所:那谷寺(石川県) 使用機材・設置台数: 給水方式:水道直結
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