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【決定版】スモークマシン演出ができない場所では何を使えばいい?

作成者: SEIKO GIKEN|Jun 19, 2025 6:15:01 AM

スモークマシンに替わる、安全・クリーン・幻想的な「超音波ミスト演出」が新たな選択肢に

 

演出業界で長らく定番だった「スモークマシン」。空間を白く包み込み、レーザーや照明の光線を浮かび上がらせるその効果は、コンサート・展示会・演劇・テーマパークなど、あらゆる場面で重宝されてきました。

しかし、近年になってこうしたスモークマシンの使用に制限がかかるケースが増えています。

  • 火災報知器が誤作動してイベントが中断した
  • においに対する苦情が多く、再使用ができなかった
  • 高級施設での使用が断られ、代替案に困った
  • 撮影機材が煙で汚れてしまい、次回の使用に支障が出た

このような現場の声に応える新しい選択肢として、注目されているのが「超音波ミスト演出」です。

本記事では、超音波ミストの基礎知識から、スモークマシンとの違い、実際の使用例、導入のメリットと注意点まで、徹底的に解説します。

「演出をあきらめたくない」あなたに向けた保存版ガイドです。

1. スモークマシンとは?原理や特徴

スモークマシンの原理

スモークマシンの基本的な原理は、グリコール系またはオイル系の液体を加熱・気化し、人工的な煙を発生させる装置です。

スモークマシンから煙が生成されるプロセスは、物理学における「凝縮」の原理に基づいています。

  1. 気化
    まず、スモーク液が加熱ブロックで高温に熱せられ、液体から気体(蒸気)へと状態変化します。

  2. 噴出と冷却
    高温の蒸気はノズルから勢いよく大気中に噴出されます。
    この時、蒸気は周囲の比較的冷たい空気と接触します。

  3. 凝縮と微粒子形成
    周囲の冷たい空気に触れることで、高温の蒸気は急激に冷却されます。蒸気中のグリコールや油の分子は、温度が凝縮点以下に下がると、再び液体の状態に戻ろうとします。しかし、非常に短い時間と空間で冷却されるため、大きな液滴になるのではなく、空気中に均一に分散したごく微細な液体の粒子(エアロゾル)として凝縮します。この微細な液滴の集合体が、私たちが「煙」と認識する白い霧状の物質となります。

スモークマシンの課題

  • 火災報知器の誤作動
    煙粒子が感知器を誤作動させ、イベント中断の原因に。

  • 匂いの残留
    会場や衣服に特有のにおいが残りやすく、来場者の不快感につながる。

  • 液だれや残留物
    床が滑りやすくなる、映像機材に汚れが付着するなど安全面の不安。

  • 施設側からの使用制限
    特に美術館・ホテル・百貨店・文化施設では使用NGの場合が多い。

スモークマシンは安全?

スモークマシンの安全性については、いくつかの注意点を守れば基本的に安全に使用できます。

まず、煙の主成分であるスモーク液は、プロピレングリコール、グリセリン、精製水といった、食品添加物や医薬品、化粧品などにも広く使われている非常に安全性の高い成分が用いられています。

そのため、一般的な使用において人体に有害な影響を及ぼすことは極めて少ないとされています。
多くのメーカーは、成分が人体に無害であることを公的機関の試験で証明しています。

ただし、以下の点には注意が必要です。

  • 過度な吸引
    非常に濃度の高い煙を大量に吸い込んだ場合、一時的に咳き込んだり、気分が悪くなったりすることがあります。閉鎖空間での使用や、長時間にわたる連続使用は避け、適切な換気を行いましょう。

  • アレルギー・呼吸器疾患
     喘息、気管支炎、アレルギー体質の方などは、煙によって症状が悪化する可能性があります。このような方がいる場所での使用は控えるか、事前に周知し、近づかないように配慮が必要です。

  • 専用液の使用
     安価な他社製品や推奨されていない液体を使用すると、故障の原因となるだけでなく、有害物質が発生する危険性もゼロではありません。

  • 機器の取り扱い
     加熱ブロックや噴出口は高温になるため、直接触れないように注意し、可燃物を近づけないようにしてください。

スモークマシンの煙は水蒸気?

一般的なスモークマシン(フォグマシン)は、プロピレングリコールやグリセリンなどを主成分とする専用液を加熱して気化させ、冷却することで微細な液滴(エアロゾル)を生成します。
この液滴の集合体が「煙」として見えるわけですが、この液滴の中には当然、液体の約半分を占める「精製水」の成分も含まれており、実質的に水蒸気の一部が冷却されて見えるものとも言えます。(水100%の水蒸気というわけではありません)

2. 超音波ミスト演出とは?その仕組みと特徴

超音波ミストは、水に高周波振動を与えることで微細な霧を生成する技術です。霧というと加湿器をイメージする方もいるかもしれませんが、演出用のミストは特別な制御装置や照明・映像機器と組み合わせて空間演出に最適化されたシステムです。

超音波ミストの主な特徴は以下の通りです

  • 使用するのは純水・精製水のみ → 環境・人体に優しい
  • 無臭・無色 → 匂いが残らない
  • 粒子が非常に細かく、雲や湯気のような自然な質感
  • 残留物が一切出ないため、後処理が不要
  • 光や映像と組み合わせることで、空中に映像が浮かぶような効果も可能

3. 【徹底比較】スモークマシン vs 超音波ミスト

比較項目

スモークマシン

超音波ミスト演出

使用物質

グリコール液 / オイル

水のみ

発生方法

加熱して煙を生成

超音波振動で霧を生成

匂い

あり(独特)

無臭

残留物

機材・床に残る

残らない

火災報知器への影響

反応しやすい

ほぼ反応しない

清掃・メンテナンス

必要

ほぼ不要

空間演出の広がり

全体に拡散可能

スポット的に演出

屋外での使用

ある程度対応

風に極端に弱い

消防法

申請が必要

申請が不要

 

4. 超音波ミストはどんなシーンで使われているか?

展示会・イベント会場

ミストにプロジェクター映像を投影し、空中に浮かぶロゴや映像を実現。来場者の視線を引きつけ、名刺交換率・立ち寄り率を大幅にアップさせる事例多数。

 商業施設のフォトスポット

商業施設 擬似スモーク演出

ミストの上に光を照射し、幻想的な「雲の中にいるような体験」を演出。若年層やファミリー層を中心にSNS拡散効果も抜群。

ウェディングやパーティー演出

新郎新婦の登場シーンでミストにライトを当て、神秘的なシルエットで注目を集める。スモークが使えないホテル会場でもOK。

神社仏閣・文化財イベント

平安神宮(京都)

火気厳禁のエリアでも、自然で尊厳を損なわない雲海演出が可能。日本的な世界観との親和性も高い。国宝級の重要文化財がある場所での実績多数あり。

映像制作・写真撮影現場

機材や衣装に煙が残らないので、繰り返しの撮影や繊細な素材の扱いにも安心。ミストの質感が映像に自然な奥行きを与える。

5. 超音波ミストの可能性を広げる演出例

  • ミストの中を歩くと映像が変化する「インタラクティブ体験型演出」
  • 水辺に浮かぶ映像演出(ミスト+水盤)
  • 空間の温度・湿度センサーと連動した自動ミスト演出
  • ホログラムと組み合わせた“浮遊映像”
  • 時間帯や来場者属性に応じて内容を変えるAIミスト演出

6. 超音波ミストのメリットを最大限活かすための注意点

デメリット① 風に弱い
→ 屋内使用、風除け設計、または設置場所の工夫でカバー

デメリット② 空間全体への拡散力が弱い

→ 面で見せるのではなく、“点”や“線”で魅せる演出設計が必要

デメリット③ 初期コストがやや高め

→ 維持費用が少なく、長期的には経済的。レンタル対応機器もあり

7. 超音波ミストの導入の流れ・相談のポイント


使用場所・施設の特性を把握 → 天井高、空調の流れ、床素材などを確認

目的に合った演出スタイルを設計 → 映像投影型、照明型、装飾型など

現地でのデモ・シミュレーションを実施 → 実際の空間で効果を確認可能

納入・設置・演出運用をトータルサポート → 専任チームが対応します

8. おすすめは「置き換え」ではなく「最適化」

スモークマシンを完全に否定するものではありません。むしろ、「場所によって使い分ける」「目的によって選ぶ」という考え方が現代の空間演出には求められています。

  • スモークマシン → 空間を満たす「広がり」の演出
  • 超音波ミスト → 局所的で「集中感」「視覚的インパクト」の演出

この両者を使い分けられる演出家・プロデューサーこそが、今後評価される存在になるでしょう。

9. 最後に:あなたの“演出の幅”を広げる選択肢として


「スモークが使えないから、演出をあきらめるしかない」そう思っていた現場にこそ、超音波ミストは驚きと感動をもたらします。

私たちは、超音波ミスト技術を活用し、スモークマシンに替わる、安全・清潔・印象的な演出空間を実現する機器の製造・提供を行っています。イベント・展示会・商業施設での導入実績も多数。

現場ごとの設計や演出の提案も可能です。

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