私たちの身の回りには、常に空気が流れています。
しかし、その空気の動き――すなわち気流は、通常は目に見えません。
空調が効いているかどうか
換気が十分に行われているか
汚染物質がどの方向へ流れているか
これらはすべて「空気の流れ」によって決まります。
そして近年、この見えない気流を“誰でも直感的に理解できる形”で可視化する手法として、
超音波ミストが大きな注目を集めています。
本記事では、
クリーンルームにおける気流確認・検証用途
という代表的な活用シーンを例として、
なぜ超音波ミストが「気流可視化」に最適なのかを、技術的・実務的・教育的な観点から詳しく解説します。
超音波ミストとは、水に超音波振動を与えることで、数μm(マイクロメートル)レベルの非常に微細な粒子として霧化したものです。
この「粒子の細かさ」こそが、気流可視化において極めて重要な意味を持ちます。
つまり超音波ミストは、「気流そのものを乱さずに、空気の動きをなぞる存在」なのです。
この特性により、研究・産業・教育など、「正確さ」と「安全性」が同時に求められる分野で採用が進んでいます。
クリーンルームは、半導体・電子部品・医薬品・精密機器など、極めて高い清浄度が求められる環境です。
そこで重要になるのが、以下のような要素です。
これらは数値データだけでは把握しきれず、「実際に目で見て確認すること」が非常に重要になります。
気流可視化というと、まず思い浮かぶのがスモーク発生装置ですが、クリーンルームでは以下の理由から使用できないケースがほとんどです。
つまり、「気流は見たいが、環境を汚す手法は使えない」というジレンマが存在していました。
そこで注目されているのが、純水(超純水)を使用した超音波ミストによる気流可視化です。
純水を用いた超音波ミストは、「可視化のために何かを加える」のではなく、「空気の動きを一時的に“なぞって消える”」イメージに近い技術です。
そのため、
など、本番環境に限りなく近い状態での可視化が可能になります。
超音波ミストによる気流可視化は、クリーンルーム用途に限られた技術ではありません。
その「空気の動きに忠実に追従し、環境を汚さない」という特性から、研究・工場・教育・展示分野まで、活用シーンは年々広がっています。
例えば――
特に教育・展示用途では、これまで「発生しているのに見えない」ため伝わりにくかった気流や渦流を、誰でも直感的に理解できる形で“見せる”ことが可能になります。
超音波ミストは、単なる測定補助ツールではなく、
研究・検証から教育・体験までをつなぐ“共通の可視化インフラ” として活用され始めているのです。
展示・教育分野での具体的な活用事例はこちら
▶見えない空気が、学びに変わる|気流可視化展示の詳細を見る
空気は、存在していても見えません。しかし、見えないからこそ、見えた瞬間に驚きと理解が生まれます。
超音波ミストは、
空気の動きを可視化できる、非常に優れた技術です。
クリーンルームでの厳密な検証から、ワクワクしながら体験できる教育施設の展示まで。
超音波ミストは今、「空気を理解するための標準ツール」になりつつあります。
超音波ミストによる気流可視化は、用途や空間条件に応じて最適な構成が変わります。
星光技研では、ユニット提供だけでなく、
目的整理・方式選定・デモ検証までトータルでサポートしています。
「まずは話を聞いてみたい」という段階でも問題ありません。
どうぞお気軽にお問い合わせください。
超音波ミストは非常に有効な手法ですが、用途によっては他の可視化方法が適しているケースもあります。
▶ 気流可視化の手法を比較し、最適なシステム設計の考え方を解説した記事はこちら