1.集団感染対策と保育現場の負担

 

冬の乾燥時期になると、特に悩まされるのが園内での集団感染です。
乳幼児にとって体調不良は身体的な負担が大きく、保護者にとっても仕事や生活に直結するため、非常にデリケートで深刻な問題となります。

一方で、感染対策として

  • 園内を毎日くまなく清掃する

  • 子どもや職員が触れる場所をこまめに除菌する

といった対応を徹底することは、先生方にとって大きな業務負担となり、時間的・精神的コストも無視できません。

こうした背景の中で、
「手間を増やさず、空間全体の衛生環境を底上げできる方法」として注目されているのが、次亜塩素酸水の活用です。

本記事では、星光技研が製造する次亜塩素酸水「ジアリフレ」の試験データをもとに、
安全性・活用方法・アルコール消毒との使い分けについて分かりやすく解説します。


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2.次亜塩素酸水とは?特徴と次亜塩素酸ナトリウムとの違い

 

次亜塩素酸水の特徴

次亜塩素酸水は、製造方法こそメーカーによって異なるものの、
次亜塩素酸(HOCl)を主成分とする水溶液である点は共通しています。

  • 除菌・消臭効果が高い
  • アルコールでは十分な対応が難しい場面でも、衛生管理の補助として活用されるケースもある
  • 可燃性がなく、刺激臭が少ない

といった特長から、医療・介護施設、食品工場など、
高い衛生管理が求められる現場でも幅広く利用されています。

また、食品添加物(殺菌)として認められている点も、安全性を考えるうえで重要なポイントです。

次亜塩素酸水は、菌やウイルスと反応すると速やかに分解され、最終的に水に戻る性質を持ちます。
そのため、薬剤成分が長時間残留しにくく、乳幼児が多い保育現場でも使いやすい除菌手段とされています。

 

次亜塩素酸ナトリウムとの違い

次亜塩素酸水と、いわゆる塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)は、
名前は似ていますが、性質も用途もまったく異なる薬剤です。

 

 

次亜塩素酸ナトリウム

次亜塩素酸水
(ジアリフレ)

液性

強アルカリ性

弱酸性
(素肌に近い)

空間噴霧

不可
(健康被害の恐れ)

専用噴霧器で可能

肌への刺激

非常に強い

低い

除菌スピード

普通

比較的短時間で
反応するとされている

漂白作用

非常に強い

ほとんどなし

安全性

高い
(長期保存可能)

低い
(光・熱で分解)

 

※専用設計の噴霧器を用い、使用条件を守った運用が求められます

このように、刺激性や安全性の違いから、使用すべきシーンが大きく異なることが分かります。

次亜塩素酸水は弱酸性であるため、医療・歯科分野において、器具や環境衛生の用途で使用される例もあります。

 

 

次亜塩素酸水(JiaRefre)80ppmのラットを用いた急性吸入毒性試験
試験機関:株式会社LSIメディエンス
試験番号:B200330
実施日:2020年7月2日

ジアリフレでは、菌・ウイルスだけでなく、花粉・ダニ由来アレルゲンへの作用についても検証データを公開しています。

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3.アルコール消毒との違いと使い分け

保育現場では、アルコール消毒も一般的に使用されています。
大切なのは、「どちらが優れているか」ではなく、用途に応じて正しく使い分けることです。

アルコール消毒の特長

  • 即効性が高く、短時間で作用する

  • 手指消毒に適している

  • 保存性が高く、管理しやすい

注意点

  • 引火性があり、空間噴霧は不可

  • 刺激が強く、手荒れしやすい

  • 樹脂やアクリル素材を傷めることがある

次亜塩素酸水の特長

  • 低濃度でも広範囲に作用

  • 希釈条件を守れば、人がいる空間でも使用可能

※使用濃度・方法・時間帯に配慮した運用が前提となります。

  • 刺激や臭いが少なく、乳幼児がいる環境に適している

保育園・幼稚園での基本的な使い分け

 

使用シーン

推奨される方法

手指の消毒

アルコール

おもちゃ・机・床

次亜塩素酸水

空間全体の衛生管理

次亜塩素酸水

嘔吐物・下痢の一次除菌

※汚物除去後の除菌

次亜塩素酸ナトリウム

嘔吐物・下痢の二次除菌

※清掃後の仕上げや周辺環境の除菌

次亜塩素酸水

 

【補足】嘔吐物・便への対応について

次亜塩素酸水は有機物に非常に弱く、嘔吐物や便のような有機物にすぐ反応してしまいます。
そのため、汚物が残った状態では十分な除菌効果を発揮できません。

  • 汚れの除去・一次処理:次亜塩素酸ナトリウム

  • 清掃後の仕上げ除菌・消臭:次亜塩素酸水

と役割を分けることが重要です。


具体的な手順のイメージは下記のとおりです。

①手袋・マスクを着用し、ペーパーなどで汚物を拭きとる
②高濃度の次亜塩素酸ナトリウムで床と周辺をしっかり処理し、一定時間放置する
③水拭きなど清掃する
④仕上げの除菌・消臭に次亜塩素酸水を床・空間・清掃用具にスプレーする

それぞれの特性を理解し、併用することで、無理のない感染対策が可能になります。

 


4.どうして幼稚園・保育園におすすめなの?

「水に戻る性質」が安心につながる

次亜塩素酸水は、除菌後すぐに水の性質に戻るため、床・おもちゃ・机に成分が残りにくいのが特長です。
何でも口に入れてしまう年齢の子どもがいる環境では、この点が大きな安心材料となります。

活用方法が多様で「一本化」できる

空間除菌だけでなく、おもちゃ・テーブル・ドアノブなどの日常清掃まで一本で対応できるため、
薬剤管理の手間や備品コストの削減にもつながります。

 


5.真似したい!幼稚園・保育園での次亜塩素酸水活用術

① スプレーで身の回りの除菌

  • おもちゃ
  • テーブル・椅子
  • ドアノブ・手すり
  • 絵本の表紙
  • ロッカー・靴箱の取っ手

ポイント

  • アルコールが使いにくい場面でも使用しやすい
  • 子どもが触れる頻度が高い場所を中心に、短時間でサッと対応できる
  • 日常的な衛生管理の一環として活用できる

 

② 掃除用品の衛生管理

  • 雑巾・モップのつけ置き
  • トイレ掃除用具の使用後
  • 嘔吐・下痢の初期対応後の仕上げ
  • 床清掃後のモップ除菌

ポイント

  • 衛生状態を保つうえでの補助的な役割が期待される
  • 掃除用具の使い捨てに頼りすぎず、コスト・手間のバランスが良い

③ トイレの消臭・衛生管理

  • トイレ床・便座の周辺
  • おむつ交換スペース
  • 手洗い場の排水溝まわり
  • 夏場の匂い対策

ポイント

  • 匂いの“元”に作用するため、香りでごまかさない消臭
  • 職員・保護者双方にとって快適な環境づくり
  • 定期清掃+日常ケアの併用が効果的

 

④ 空間噴霧

おすすめの場所

  • 保育室
  • 給食室(調理時間外)
  • 遊戯室
  • 多目的室
  • 事務室
  • 夏季の下駄箱付近(次亜塩素酸水を靴にスプレーするのもおすすめ!)

おすすめの時間帯

  • 登園前
  • 午睡前
  • 給食後
  • 降園後

ポイント

  • 広い空間を短時間でまとめて消臭・除菌
  • 拭き掃除だけでは届きにくい空間全体をケア
  • 子どもが部屋にいないタイミングで行うのが効果的

※空間噴霧は噴霧器の選定を誤ると、機器の故障や安全面のリスクにつながることがあります。

▶保育園で失敗しないための「次亜塩素酸水対応・超音波噴霧器の選び方」についてはこちら


6.保護者向けの説明で伝えたい4つのポイント

保護者の方から次亜塩素酸水について質問されることがあるかもしれません。
そんな時は下記4つのポイントをお伝えすると分かりやすく、安心につながります。

  • 食品工場でも使われる成分をベースにした弱酸性の除菌水です

  • 第三者機関の試験に基づいた安全な濃度で運用しています

  • 反応後は水に戻るため、成分が残りません

  • 空間噴霧と拭き掃除を併用し、総合的な衛生管理を行っています


まとめ|正しい使い分けが「安心」をつくる

次亜塩素酸水は、アルコール消毒と併用することで、
保育現場の負担を抑えながら、高い衛生環境を維持することができます。

大切なのは、正しい知識・正しい製品選び・無理のない運用。
エビデンスに基づいた判断こそが、園・保護者・子どもたち全員の安心につながります。

 

本記事は、一般的な衛生管理の考え方を解説するものであり、特定の疾病の予防・治療を目的としたものではありません。

 


安心できる環境を、無理なく整えるために

 

現場の負担を増やさず、子どもたちにとって安心できる環境を整えるためには、
「正しい知識」と「園に合った運用方法」を選ぶことが何より大切です。

「うちの園ではどう使うのがベスト?」「実際に試してから導入したい」
そんな段階でも、どうぞお気軽にご相談ください。

 

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